40秒でわかる警固神社
警固神社の歴史
警固神社は、福岡県福岡市中央区警固にある古刹です。
創建年代は不詳ですが、平安時代初期の延喜年間(901年~923年)に既に存在していたと伝えられています。
当初は「警固大明神」と呼ばれ、地域の守護神として信仰を集めていました。
戦国時代には、肥前国の大名・龍造寺氏が警固神社を氏神として祀りました。
江戸時代に入ると、福岡藩主・黒田家が神社の保護育成に力を入れ、社殿の造営や境内地の拡張が行われました。
明治維新後は神仏分離により一時的に廃絶の危機に瀕しましたが、地元民の尽力で神社は存続することができました。
昭和期に入ると、太平洋戦争の激しい空襲で社殿は焼失してしまいました。しかし戦後、地域住民の篤志により、昭和24年に現在の本殿が再建されました。以来、警固神社は福岡市の総鎮守として、市民の信仰を集める神社として今に至っています。
警固神社のご祭神とご利益
警固神社の祭神は、素盞嗚尊(素盞雄命)と素盞雄神(素盞雄命)の夫婦神です。素盞嗚尊は国譲りの神、素盞雄神は農業の神として知られています。
この二柱の神々に由来するご利益は、商売繁盛、家内安全、子孫繁栄、開運招福、農業守護などと多岐にわたります。
特に商売繁盛と家内安全のご利益が有名で、事業を営む人や家族の幸せを願う人々から長年にわたり信仰を集めてきました。
また、境内には数多くの狛犬が安置されており、子孫繁栄のご利益も人気があります。子宝や子育ての守護神として、子を希望する夫婦から尊崇されています。
警固神社の境内
警固神社の境内は、福岡市の中心部に位置する静穏な空間です。参道を進むと、手水舎と大きな手水鉢が見えてきます。この手水舎は、昭和51年に地元の石材店が寄進したものです。
そして、参道を更に進むと、本殿が視界に入ってきます。本殿は、昭和24年に地元民の尽力により再建されたもので、木造薬師造りの佇まいが印象的です。その左右には、拝殿と神楽殿があり、正面には大きな手水舎が設けられています。
境内には、それ以外にも数多くの狛犬や石造物が点在しています。特に目を引くのが、巨大な狛犬です。この狛犬は、昭和51年に地元の石材店が寄進したもので、高さ約3mの大きさがあります。
警固神社の祭典と催し
警固神社では、年間を通して様々な祭典や催しが開かれています。
4月8日の例大祭は、神社の主要な祭事です。神輿渡御や神楽奉納、境内の露店など、多彩な行事が目白押しです。
7月7日の七夕祭では、境内に笹が飾られ、短冊に願い事を書いて笹に飾る風物詩が見られます。
10月の例祭では、秋の収穫に感謝する神事が営まれる他、フリーマーケットなども開催されます。
1月8日の年越の祭、2月3日の節分祭なども、地域に根付いた伝統行事として知られています。
その他にも、月替りの祭や納涼祭、こどもみこし渡御など、様々な催しが年間を通して開かれており、多くの参拝客で賑わいます。
警固神社のご参拝・ご祈祷
警固神社では、一般参拝はもちろん、様々なご祈祷も受け付けています。
初穂料や玉串料などの一般的な祈願は、本殿の祈願窓口で受け付けています。商売繁盛や家内安全、開運招福などを祈願することができます。
子宝・子育てのご祈祷も人気があります。境内の狛犬の前で子宝祈願をすると、子孫繁栄に恵まれるとされています。
神前結婚式(神前挙式)のご祈祷も行っており、挙式場が設けられています。挙式の予約は6か月前から受け付けています。
その他、初宮参り、七五三、臨時祭典の奉納、年越の籤占いなども行われており、生涯に渡る様々な祈願に対応しています。
参拝時間は、朝6時から夕方5時までとなっています。拝観料は無料ですが、祈願の際は所定の料金がかかります。
警固神社の神前挙式
警固神社では、神前結婚式(神前挙式)の受付を行っています。
神前挙式とは、神社の祭壇で神職による祝詞奏上のもと、夫婦の門出を祝う神前の結婚式のことです。
警固神社の神前挙式は、本殿の横に設けられた「挙式殿」で執り行われます。挙式殿は、昭和51年に新設された純和風の建物で、最大50名ほどが収容できる広さがあります。
挙式の流れは、先ず神職による祝詞奏上があり、次に新郎新婦による神前の誓いの言葉が続きます。その後、神饌や玉串奉納、賽銭箱への参籤などの神前の儀式が行われます。
挙式に際しては、白無垢や色打掛などの正装が望ましいとされています。また、控室の利用や記念撮影なども可能です。
挙式の予約は6か月前から受け付けており、料金は30万円前後が相場となっています。地元に根差した由緒ある神社ならではの、厳かで風格のある神前挙式が行えます。
警固神社周辺の観光スポット
警固神社の周辺には、福岡市内の代表的な観光スポットが点在しています。
徒歩15分ほどの距離に、福岡城跡があります。現在は公園となっており、残された石垣や櫓などを見学できます。
徒歩20分ほどで、福岡市の中心部である天神地区に行くことができます。大型ショッピングモールや飲食店が立ち並ぶ賑わいのエリアです。
その他にも、徒歩圏内に、旧福岡県公会堂貴賓館や福岡市博物館、福岡アジア美術館などの文化施設があり、観光スポットが目白押しです。
警固神社を起点に、徒歩圏内で福岡市内の主要な観光スポットを効率良く巡ることができます。神社参拝と合わせて、周辺の見所を訪れるのがおすすめです。
警固神社周辺のグルメ
警固神社の周辺には、福岡グルメを堪能できるスポットが数多くあります。
徒歩5分ほどの場所に「警固屋」という老舗の和菓子店があります。創業200年以上の歴史があり、名物の羊羹が人気です。
徒歩10分ほどの場所には、「赤坂うどん」という老舗の讃岐うどん店があります。コシのあるうどんとあつあつの天ぷらが絶品です。
徒歩15分ほどで天神地区に行けば、福岡の名物グルメが集まっています。「博多ラーメン」「明太子」「もつ鍋」など、人気の名物が食べ歩けます。
その他にも、警固神社の近くには、居酒屋や和食店、カフェなどが軒を連ねており、様々なジャンルの飲食店が点在しています。
神社参拝の前後に、警固神社周辺のグルメスポットを訪れるのがおすすめです。老舗の名店から新しいお店まで、福岡グルメが満喫できます。
警固神社周辺の宿泊施設
警固神社の周辺には、様々な宿泊施設があり、観光に便利な立地となっています。
徒歩10分ほどの場所に、高級ホテルの「ホテルニューオータニ博多」があります。上質なサービスと設備が自慢のホテルです。
徒歩15分ほどの距離に、「博多グリーンホテル」という中価格帯のビジネスホテルがあります。アクセスが良く、コストパフォーマンスに優れています。
さらに、徒歩20分ほどで天神地区に行けば、様々な価格帯のホテルが点在しています。カプセルホテルから高級ホテルまで、目的に合わせて選ぶことができます。
その他にも、警固神社の近くには、旅館やゲストハウス、民泊物件なども多数あり、宿泊施設に困ることはありません。
福岡の中心部に位置する警固神社の周辺は、宿泊施設が充実しているため、観光の拠点として最適な場所と言えます。
警固神社へのアクセス
警固神社への主なアクセス方法を紹介します。
電車でのアクセス
JR博多駅から徒歩約15分が最寄りのアクセスルートです。
西鉄福岡(天神)駅からも徒歩約15分と便利なアクセスとなっています。
バスでのアクセス
西鉄バスの「渡辺通四丁目」バス停が最寄りのバス停で、徒歩3分ほどの距離にあります。
福岡市営地下鉄七隈線の「渡辺通」駅からも徒歩5分程度と近接しています。
車でのアクセス
福岡都市高速道路の「渡辺通」インターから1kmほど、徒歩で10分程度の距離にあります。
駐車場は神社の境内に30台ほど収容できる駐車スペースがあります。
公共交通機関を利用すれば、福岡の中心部から徒歩圏内でアクセスできる利便性の高い立地にあります。車での来訪の際は、境内の駐車場が便利です。
警固神社を訪れる際の注意点
警固神社を訪れる際の注意点をいくつかご紹介します。
参拝時の服装ですが、ラフな格好は避け、できるだけ清潔な服装が望ましいとされています。
参拝の際の作法としては、手水舎で手を清め、鳥居をくぐった後は正面の本殿に向かって一礼します。
本殿前で再び二礼し、最後に一礼して参拝を終えます。
本殿の中に上がる際は靴を脱ぐ必要があります。脱いだ靴は所定の場所に並べるよう心がけましょう。
境内では、静粛に保つことが求められます。特に本殿付近では、大声を出したり走り回ったりしないよう気をつけましょう。
撮影については、本殿の内部や祭祀の最中は控えめにすることが望ましいでしょう。境内の風景などを撮影する際は、祭壇や神職の邪魔にならないよう配慮しましょう。
このように、神社を訪れる際は、作法や節度を守ることが大切です。神聖な場所であることを意識し、静粛に参拝を心がけましょう。
警固神社に関するQ&A
警固神社に関する代表的な質問とその回答をご紹介します。
Q. 警固神社の創建はいつ頃ですか？
A. 正確な創建年代は不明ですが、平安時代初期の延喜年間(901年~923年)に既に存在していたと伝えられています。
Q. 警固神社の祭神は何でしょうか？
A. 祭神は、素盞嗚尊(素盞雄命)と素盞雄神(素盞雄命)の夫婦神です。国譲りの神と農業の神として知られています。
Q. 警固神社のご利益は何がありますか？
A. 商売繁盛、家内安全、子孫繁栄、開運招福、農業守護などのご利益があります。特に商売繁盛と家内安全が有名です。
Q. 警固神社の本殿はいつ造営されたのですか？
A. 現在の本殿は、太平洋戦争で焼失した後の昭和24年に、地元民の尽力により再建されました。
Q. 警固神社で神前結婚式(神前挙式)はできますか？
A. はい、挙式殿が設けられており、神前挙式を行うことができます。6か月前から予約を受け付けています。
このように、警固神社の歴史や祭神、ご利益、施設などについて、よくある質問とその回答を示しました。
警固神社まとめ
福岡県福岡市の中心部に位置する警固神社は、地域に古くから親しまれてきた由緒ある神社です。
平安時代初期から存在が確認されており、戦国時代には大名家の氏神として篤く信仰されてきました。
江戸時代に入ると福岡藩主の黒田家により保護育成され、社殿の造営や境内地の拡張が行われました。
警固神社の祭神は、素盞嗚尊と素盞雄神の夫婦神です。商売繁盛、家内安全、子孫繁栄、開運招福などの多岐にわたるご利益があり、地域住民から長年にわたり信仰を集めてきました。
本殿は木造薬師造りの佇まいで、境内には手水舎や狛犬、石造物なども点在しています。年間を通して様々な祭事や催しが行われ、参拝客で賑わいます。
初穂料や玉串料、子宝祈願、神前挙式など、様々な祈願・祈祷に対応しています。福岡の中心部に位置するアクセスの良さと、周辺の観光スポットの充実も魅力です。
警固神社は、歴史と伝統を今に伝える神社として、福岡に住む人々に長年親しまれてきました。今後も変わらぬ姿で人々の信仰を守り続けていくことでしょう。